スロープ必要距離 計算ツール
段差の高さと勾配(1/12など)を入れるだけで、車椅子用スロープに必要な板の長さと、手前に確保すべき水平スペースをその場で概算します。 バリアフリー法・建築基準法の勾配目安も自動で判定します。
つまり:高さ15cmの段差を勾配1/12で上るには、長さ約1.81m(180.6cm)のスロープ板が必要で、置くには手前に約1.8m(180cm)の水平スペースが要ります。この勾配はバリアフリー法の目安(1/12以下)を満たしています。
くわしい計算の内訳(参考)
| 段差の高さ | 15cm |
|---|---|
| 勾配 | 1/12(約4.8度・8.3%) |
| 必要な水平距離(高さ × n) | 15 × 12 = 1.8m(180cm) |
| 斜面(板)の長さ(√(高さ² + 水平距離²)) | 1.81m(180.6cm) |
※ 概算です。三平方の定理(直角三角形)でスロープ板の長さを求めています。実際の設置では、上端・下端の取り付け部や手すり、製品ごとの推奨耐荷重・有効長によって必要寸法は変わります。 車椅子の自走では勾配1/12以下、介助でも急すぎないことが目安です。設置可否は製品仕様・現場状況をご確認ください。
高さ・勾配別「必要なスロープ板の長さ」早見表(概算)
踊場なしで段差を上り切る場合の、斜めのスロープ板の長さの目安です。勾配の分母が大きい (傾きが緩やか)ほど、必要な板は長くなります。
| 段差の高さ | 勾配 1/8 | 勾配 1/10 | 勾配 1/12 | 勾配 1/15 |
|---|---|---|---|---|
| 5cm | 40.3cm | 50.2cm | 60.2cm | 75.2cm |
| 10cm | 80.6cm | 1m(100.5cm) | 1.2m(120.4cm) | 1.5m(150.3cm) |
| 15cm | 1.21m(120.9cm) | 1.51m(150.7cm) | 1.81m(180.6cm) | 2.26m(225.5cm) |
| 20cm | 1.61m(161.2cm) | 2.01m(201cm) | 2.41m(240.8cm) | 3.01m(300.7cm) |
| 30cm | 2.42m(241.9cm) | 3.02m(301.5cm) | 3.61m(361.2cm) | 4.51m(451cm) |
| 40cm | 3.23m(322.5cm) | 4.02m(402cm) | 4.82m(481.7cm) | 6.01m(601.3cm) |
※ 概算。三平方の定理で算出した板の長さ。1/12以下がバリアフリー法の勾配目安、1/8がより緩やか側の建築基準法上限です(1/8より急にしない)。
スロープの長さの考え方
スロープは直角三角形として考えられます。段差の高さ(縦)と、手前に取る水平距離(横)が決まると、 斜めの板の長さ(斜辺)は三平方の定理で求まります。
勾配(1/n)とは
勾配「1/n」は、水平に n 進むあいだに高さが 1 上がる傾きを表します。 n が大きいほど緩やかです。たとえば高さ15cmの段差を勾配1/12で上るなら、手前に必要な水平距離は 15 × 12 = 180cm(1.8m)、斜めの板の長さは約180.5cmになります。
計算式
- 水平距離 = 高さ × n(勾配の分母)
- スロープ板の長さ(斜辺) = √( 高さ² + 水平距離² ) = 高さ × √( n² + 1 )
- 勾配の角度 = atan( 1 ÷ n )(度)/ パーセント表記 = (1 ÷ n) × 100%
勾配の目安と注意
- 1/12以下:バリアフリー法(建築物移動等円滑化基準)の傾斜路の勾配の目安。
- 1/8を超えない:建築基準法施行令第26条の傾斜路の勾配上限。これより急にしない。
- 踊場:高さ75cmごとに、踏幅150cm以上の踊場を設けるのが推奨です。
- 実際の設置:上端・下端の取り付け部、手すり、製品の有効長・耐荷重で必要寸法は変わります。製品仕様と現場をご確認ください。
よくある質問
- 勾配「1/12」とはどういう意味ですか?
- 水平方向に12進むあいだに、高さが1だけ上がる傾きのことです。たとえば高さ10cmの段差なら、水平に120cm(10×12)進む間に上り切る計算になり、これがバリアフリー法でのスロープ勾配の目安になっています。分母の数字(12や15)が大きいほど傾きは緩やかで、車椅子でも上り下りしやすくなります。
- 必要なスロープの長さはどう計算していますか?
- 直角三角形の三平方の定理で求めています。段差の高さをh、勾配の分母をnとすると、手前に必要な水平距離は h×n、斜めのスロープ板の長さは √(h² +(h×n)²) = h×√(n²+1) です。実際にはhとh×nの差はわずかなので、板の長さは水平距離に近い値になります。踊場を設ける場合は、その踏幅ぶんの長さを別途加算します。
- 車椅子に適したスロープの勾配の目安は?
- バリアフリー法(建築物移動等円滑化基準)では傾斜路の勾配は1/12以下が目安とされています。自分で車椅子をこいで上る(自走する)場合は1/12〜1/15程度、できれば緩やかなほど安全です。建築基準法施行令では傾斜路の勾配は1/8を超えないこととされており、これより急なスロープは避けてください。あくまで目安であり、利用者の状態や介助の有無で適切な勾配は変わります。
- 踊場(おどりば)は必要ですか?
- 高さのある段差を一気に上るスロープでは、途中に平らな休憩・方向転換用の面(踊場)を設けます。バリアフリー設計では高さ75cmごとに、踏幅150cm以上の踊場を設けることが推奨されます。本ツールでは踊場の数と踏幅を入れると、その水平距離を全体の長さに合算します。
出典・計算の根拠
- 建築基準法施行令 第26条(傾斜路の勾配は1/8を超えないこと・幅・手すり等の規定)。
- 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)建築物移動等円滑化基準: 傾斜路の勾配は1/12以下を目安、高さ75cmごとに踊場を設ける。
- 三平方の定理(直角三角形:斜辺² = 底辺² + 高さ²)による幾何計算。
本ツールの数値は概算です。健康・福祉用具の選定や設置可否の判断は、製品仕様・住宅改修の専門家・現場状況にもとづいて行ってください。